医療保険 自分にあった選び方のヒント の記事一覧



すべての記事は⇒こちらから

スポンサーリンク



「特約」選びのポイント~「重要事項説明書」そして「約款」

保険商品はどれもベースとなる主契約」に各種の「特約を付加していくことによってその保障内容を広げていくのが、基本の構成となっています。


ニーズに応じて必要な特約を付けられるのはたしかに便利ですが、特約を付け足していったそのぶん、支払う保険料も増えていくことになります。


「特約」はけっして主契約のオマケ的存在ではなく、保険会社は特約ごとにきちんと保険事故の起きる確率を綿密に計算したうえで、会社としての利益が確実にとれるように保険料を設定しています。


特約を多くつけられるタイプの医療保険
は、利用者にとっても理解するための仕組みが複雑になりがちです。

商品の設計として、基本商品の内容をシンプルに設定しさまざまな特約でカバー範囲を広げていくタイプの商品ならば、約款には特によく目を通し、そもそもその特約が本当に必要かどうか、また想定する保障範囲を確実にカバーしているかどうかを、「重要事項説明書」や「約款で注意深くチェックする必要があります。

 

保険 約款


また医療保険以外、たとえば終身保険や養老保険を主契約として、これらの保険の死亡保障に「医療特約」を付けているような場合は、特に注意が必要です。

主契約が終了すると、医療「特約」もあわせて終了してしまうからです。

(この点については 医療保険商品 基本のしくみ(1)~入院給付金を比較 も、あわせてお読み下さい。)


たとえば主契約の保険料がほとんどのケースで65歳で払込終了となる終身保険においては、払込が終わった段階でくっついている医療特約も終わってしまいます(かりに特約延長ができる場合でも、一時払いでかなり高額の追加保険料を徴収されることになります)。


また、夫が主たる被保険者となり、妻や子が特約の形で医療保障を付けているようなケースの場合も、夫が死んで主契約が終了したり払込終了年齢に達した時点で、妻や子供の医療保障も同時に終了してしまうので、特約による医療保障は常に主契約とセットで選んでいく必要があります。


ところで「約款」については、自分や家族にとってベストな医療保険を真剣に選ぼうとする場合、加入の候補となる商品間の約款を使った比較・検討を行いたいところですね。



しかし現状では、契約前に約款にもとづく比較をきちんと行うのは意外にも難しいのです。


保険会社によっては、約款を「契約と同時に」あるいは「契約後」に渡しているためです。

契約前に「約款を読みたいので送って欲しい」と請求しても、保険会社によっては断られるところもあります。


もっとも特約が多い保険商品ともなると、約款のページ数が数百ページになる場合もあります。

加入希望者の請求に応じて送っていてはコスト的に大変...という現実的な問題もあるようですが。

インターネット上で公開すれば印刷費がかからなくてよい、という声もありますが、これも約款を公開している会社(商品)もあればそうでない会社(商品)もあり、保険会社によっても対応が統一されていないのが現状です。


それでは、契約者が細かい保険内容や保険金の支払条件を確認するにはどうしたらよいかというと、通常は商品パンフレットに重要事項説明書が添付されているので、これを読んで判断していくことになります。

 

スポンサーリンク


重要事項説明書」は、通常はパンフレット内において「ご契約のしおり(重要事項説明書)」「ご契約に際しての重要事項(注意喚起事項)」といったタイトルで、細かい文字で記載されています。

ただしいかに細かくまた読みにくく書かれてあろうとも、医療保険に加入するにあたって熟読すべきは、パンフレット本体よりもむしろこの重要事項説明書であることは、肝に銘じておく必要があります。


とりわけ加入を考える商品に付けることのできる「特約」の部分については、「支払事由」「支払限度額」「お支払いできない場合重要事項説明書内に記載されていますので、よく確認するようにします。


また、重要事項説明書に記載されている特約は「主なものであって、すべてではない」という点にも、注意しておきましょう。

主契約に付けることが可能な特約が他にあったとしても、重要事項説明書では特約の名前だけを記して「くわしくはパンフレットでご確認ください」などと書かれているために、実質的に契約者側が踏み込んで調べられない場合が多くあります


こういう場合は、パンフレット記載の問い合わせ先(保険代理店)などに連絡して、詳細を問い合わせるしかありません。

ただし「細かいご説明に伺いたいので、ぜひご連絡先を」などと、その機に乗じて営業をかけられることも珍しくありませんので、その点は注意しておきましょう。


最近は特約が多く用意されている商品は「仕組みが複雑すぎる」として敬遠する方も増えているようですが、大切なのは単に特約を遠ざけることではなく、その内容をよく知ったうえで、特約が必要なのかあるいは不要なのかを、自分の問題として決めていくことです。


約款を求めたときににべもなく拒絶されたり、あるいは重要事項にかかわる不明点の説明が不十分な保険会社の商品は、加入の選択肢から外していけばよいだけのことです。

その特約のメリットとデメリットについて納得したうえで、必要な特約を主契約につけて加入したほうが、結果的にオール・イン・ワン型の商品よりも支払保険料が安くすむケースもあります。


ネット販売・対面販売、それぞれのメリットと注意点 でもご説明したとおり、いったん契約書に判をついてしまうと、契約の内容と、重要事項説明書や約款の記載をすべて理解し、納得して契約したとみなされます。

いざ保険金の支払手続という段階になったとき、忘れていたこの前提が突然に姿を現すことになるのです。


何よりも「まず自分が商品の内容を理解して判断する」「保険代理店や営業マンなど他人任せにしない」ことこそが、いまや医療保険の選び方におけるスタンダートとなっていることは、ぜひ肝に銘じておきたいものですね。

スポンサーリンク





医療保険 自分にあった選び方のヒント のトップページに戻る


姉妹サイトもあわせてご覧ください。



・本サイトの情報提供について

本サイト「医療保険 自分にあった選び方のヒント」は、医療保険および保険関連商品に関わる情報の収集・整理のお手伝いが目的です。医療保険に関わる広範な一般的知識及び情報の提供を趣旨としていることをご理解いただき、本サイトに登場する関連情報につきましては、ご自身の判断のもとご使用・ご利用いただくようお願いいたします。掲載内容の正確性とその適正な取扱いには最新の注意を払っておりますが、これらの情報提供行為により、何らの責任を負うものではありません。また、本サイトの掲載内容は予告無く編集・追加・改定・削除する場合がありますので、あらかじめご了承願います。

・プライバシーポリシー

本サイト内には、第三者配信(広告配信事業者としてのGoogle)による広告配信において「Webビーコン」「cookie(クッキー)」と呼ばれる技術を使用しているページがあります。Webビーコンは特定のページに何回のアクセスがなされたかを知るための技術であり、またクッキーはサイト利用者がウェブサイトを訪れた際にサイト利用者のコンピューター内に記録される小さなファイルです。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に基づく商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報を使用することがあります。但し記録される情報には、皆様の氏名やEメールアドレスや電話番号や住所などの、個人を特定する情報は含まれません。クッキーは皆様のブラウザを識別することはできますが、皆様自身を識別することはできません。クッキーを受け入れたくない場合は、使用しないよう拒否設定することが可能です。このプロセスの詳細やこのような情報が広告配信事業者に使用されないようにする方法についてはこちらをクリックしてください。